最近の実態調査結果や報道においては,うつ病等により精神科や心療内科等を受診している患者について,医師から処方された向精神薬を,指示された服薬量よりも過量に摂取する「過量服薬」の問題が指摘されている一方で,我が国の精神科医療については,諸外国に比して多種類の薬剤が投与されている(いわゆる多剤併用大量処方)の実態があると指摘されており,このことが過量服薬の課題の背景にもなっております。
平成22年4月に出された厚生労働省医政局長通知「医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について」では,薬剤師が取り組むべき9項目の業務例が挙げられておりますが,日本病院薬剤師会は,上記9項目の業務例について,日病薬としての通知の解釈と具体例を発出し,薬剤師業務のより一層の充実を図るよう啓発に努めています。
精神科病院委員会においても,上述のような問題の解決に向けて,医療機関の薬剤師が積極的に取り組むべきであると考えております。
そこで,「精神科の薬物療法を最適化しよう!」というテーマで,平成23年度精神科病院委員会セミナーを下記の通り開催致します。前半では,「抗精神病薬の最適化の必要性,および最適化に必要なテクニック」についてご講演いただきます。そして後半では,実際に「抗精神病薬の最適化」に取り組まれている病院の薬剤師を講師にお招きし,現状やその業務内容についてご紹介いただくことにしています。明日からの臨床現場ですぐに活かしていただける内容を予定していますので,多数ご参加下さいますようご案内申し上げます。
精神科病院委員会 |
* 当セミナーの特別講演は,日病薬e-ラーニングで公開する予定です。
* 昼食の用意はございませんので,各自で用意して下さい。
* 精神科専門薬剤師および精神科薬物療法認定薬剤師の認定単位対象講習会ではありませんので,ご了承下さい。